ロングステップ 開発レポート
よりシンプルに、よりスタイリッシュに乗り降りの負担を軽減する「ロングステップ」
「セレナの助手席にもステップが欲しい」という声におこたえしたのが、今回の「ロングステップ」です。
格納時もすっきり。見た目も普通車と変わりません。
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アンシャンテ開発グループエキスパート 中川嘉信氏(右)
チェアキャブ開発グループ 北村新氏(左)
助手席からスライドドアまで続く長いステップ
従来、セレナのステップは、スライドドアには用意されていましたが、助手席にはありませんでした。
お客様から『乗り降りがしやすくなるように助手席にもステップが欲しい』との声が寄せられるようになり、新型ステップの開発が始まりました。
助手席用に新たにステップを開発する案もありましたが、価格を可能な限り下げてお客様の負担を減らしたい思いで、スライドドアのステップと助手席のステップを一体化し、同時に使用できる「ロングステップ」が開発されました。
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クルマと一体化するステップ
価格を抑えるとともに、外から見て後付け感がなく、クルマと一体化して見えるようにすること、それが開発に際しての大きなテーマでした。そのためには、限られた位置にステップを格納するとともに、使用時には安全性や利便性を損なわないよう、デザインや機構をシンプルにすることが求められました。
1ミリメートルの差を巡って、開発スタッフが議論することもしばしばでした。時には、その輪にデザインスタッフが加わることもありました。
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「よりシンプル」への挑戦
こうして、「シンプル」に向けての挑戦が着々と進みました。機構や形状を何度も見直して、シンプルな構造になるように検討を重ねました。結果として構成している部品も減り、つくりやすくなりました。また、原材料の使用量も減らすことができました。
こうした「シンプル」の追求により、従来のスライドドアのみのステップに比べて、ほとんど変わりない価格でお求めいただくことができるようになりました。
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他の機能も向上
ステップの作動に連動してLEDが点灯するステップイルミネーションに関しても、明るさや光の色などの検討を重ね、暗い場所で足元を照らすという機能面はもちろん、スタイル面でもご満足いただけるものが実現できたと思います。
また、障害物に触れた際に、ステップがもとに戻る「反転機能」も装備し、使いやすさのアップを図りました。
「常に時間や予算の制約のある中での開発ですが、その中で精一杯がんばっています」と北村さん。「今回の開発に際しては、部署を超えて、多くのスタッフが参加しました。その思いはただ1つ、もっと楽に、より楽しくクルマに乗っていただくことです」と中川さん。
2人の挑戦はこれからも続きます。
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